Nurturing society: 物語を再構築し、共同体の共通意識を生む

Nurtur とは、nourish という言葉から来ている言葉で、またさらにnourishはnurse(ナース)という言葉から来ています。ナースといえば、病院で患者さんのケアをするようなイメージですね。

ここまで来るとお分かりかもしれませんが、これらのワードには、careという語感を持っていて、このNurturing societyとは、ケアをしながら方向性としては社会が良くなっていくという社会です。

言うなれば、ナースが患者さんに無理をさせないように最善の注意を払いながら、それでも病気や怪我が回復していくための手助けをしていく。

このような社会です。

そして、先日、アデレードにてNurturing Societyをテーマにした少人数のカンファレンスのようなものに参加してきました。

このカンファレンスでは、実際にアデレードという街をイニシアティブを持って実行していこうという人たちが集まり、大いに盛り上がりました。

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このカンファレンスでは、PolisPlan

www.polisplan.com.au

という会社のBeautility Developemnt

beautilitydevelopments.com.au

という新しい都市の創造を行なっているプロジェクトの一環として、

The Sustainable Enterprise & Entrepreneur Network (The SEEN)

という持続可能な取り組みを行うイニシアティブを取っていくネットワークとのコラボによって行われました。

まず、polis plan という会社はギリシャルーツの夫とスリランカ出身の奥さんが主導していて、都市計画を中心にエコビレッジや都市の変化に伴うプランニング、さらに本の出版なども行なっている。モバイルコンサルタントという形で、オフィスを持たず、普段は2人でキャンピングカーで生活をしているというユニークなライフスタイルをしている2人でした。ちなみに社名にもなっている「ポリス」というと、古代ギリシアの都市のことで、ポリスという言葉には、深い長い歴史があり、人が都市を形成して社会を作ってきた起源を見ることができます。

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出版されている本の一つ「Rethinkig City」

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サインも頂きました^_^

 

そして、彼らの取り組みは日本語で言うと、「温故知新」とでも言うような、古きに学び、新しいことを知る、というか、新しいものを創造していく活動になっています。

なぜ、教授が彼らを紹介してくれたのか、話を聞いていくと、その理由がわかってきました。

自分は、「より良い社会を作っていくためにツーリズムを通じてなにができるのか」これをテーマにしている。そして、彼らは都市の新たな創造によって、より良い社会(この部分での価値観の共有があった上で)を作っていくことを、まさにイニシアティブを取って社会に働きかけている

これ、めちゃくちゃ、参考になりました。

例えば、歴史を知り、今に活かすという例として、オーストラリアの先住民であるアボリジニ人の生活スタイルがある。

これは、先住民の生活に戻ると言うことではない。

先住民の生活には、サステイナビリティを見ることができる。

自然との調和、集団の調和、自由、平等、などなど、人が集まって生活していく上でのサステイナビリティを基軸においた際に大切になっていく価値観がそこにはあります。

そして、この価値観を作っているのは、先住民がそれぞれの民族ごとで培ってきた文化であり、それ即ち、「物語」である。

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先住民がそうしてきたように、小さな循環型のエコノミーを都市に生み出し、そこに共通の価値観の持った人が集まり、共通の物語を構築していく。

集まりを作ることもできるし、新しいものに作り変えていくことも考えられる。

 

 

 

ここからは、自分の考えとして、このカンファレンスを通じて刺激されたところをシェアします。

このような場所って、めちゃくちゃソーシャルなツーリズムの観光地としての主力になるし、そこで人が外部の人とも繋がれる機会づくりをしながらも、もはや、このような場所を作っていきたいと思いました。

自分には、都市計画とか工学的なスキルはないけれど、それは協力してできるとして、本当にこのような場所を作っていき、そこでゲストとホストが刺激し合えるような場所を発見したり、作って行ったりしながら、ソーシャルなツーリズムが広がっていくだろなぁーとより具体的なイメージを持てました。

なので、具体的にやっていくこととしては、ソーシャルなツーリズムの目的地となりうる場所の検討、そしてそこで人が学べる場を作る。さらには、ソーシャルなツーリズムの目的地になれるような場所づくり。なれるポテンシャルのある場所ってたくさんあると思うんですけど、なかなかそれが表に上がってこない。

それの手助けをすることが中心になる。時にはドラスティックに変えていく必要のある時もあるかもしれないけれど。

なので、要するに、その場所に共感できるマンパワーがあればやっていくことができる。

作り上げるところから、周りに届けていくところまでやりたいな。

 

終わり。

 

 ひとを動かし、ひとのこころを動かす

~ソーシャルな観光地域プロデューサー・研究者への道~