サステイナブルカフェが地域コミュニティを作り変える日
理想から現実へ。
確実に、アデレードに来たことで、自分の目指している方向性や、具体的なキャリアを見れるようになって来ていると感じる。
研究を現実に落とし込み、互いに並走していくとはこういう感じなのかというのが、徐々にクリアになってきた。
今日は、サステイナブルカフェによる素晴らしい取り組みを当事者から聞くことができた。
これも、初日に訪れた教授に紹介してもらった取り組みだ。
そして、この取り組みは、その先生とともに並走で行われているもので、先生からも少し聞いていたが、実際に足を運びその実態について聞くことが出来たことで、よりそのイメージを持つことができた。
めちゃくちゃシンプルw
名前は、Sarah’s sister’s Sustainable cafe という。
まさに、名前からサステイナビリティ溢れるが、これはマーケティングの一環で、社会的貢献を強調することで顧客の確保を狙おうとするものだ。このようなソーシャルマーケティングと呼ばれる手法では結局はお金が最大の目的になることがあったりする場合もあるので、一概には言えないですが、今日話を聞いたところ、しっかりとやっているようだ。
このカフェの特筆すべき取り組みは、コミュニティを巻き込んでそのまま、サステイナビリティに対するコミュニティの意識の向上をしようとしている点。
カフェとして、食材とサステイナビリティという観点から行なっている。
コミュニティの意識の向上とは、要するに、その地域に新しい文化を作っていくということである。
地域に新たな常識を作っていくのだ。
今の大人たちに働きかけることは勿論大切なのだが、遠回りのようで最も効率的なのが、若者世代への働きかけだ。
だから、このカフェは学校とコラボをする形で様々な働きかけをしている。
サステイナブルなんていうワードを大人に言っても理解するのに、10年くらいかかるかもしれないけど、子供ならすぐに理解できる。
子供が大人に教えるという構図にもなっているようだ。
その他にも子供の方が大人よりも秀でているポイントがいくつもある(詳細忘れた)。
それを組み合わせている。
自分が立ち上げたオランアースでやっていきたいのは、コミュニティの文化を良い意味で、グローバルにしていくということだ。
これが、機能するのはソーシャルマーケティングの側面からも論じることができる思う。
でも、それよりも、地域の文脈(歴史)をしっかりと読み解いて、その流れで、地域のnarrative(物語)をグローバルに立ち上げ、再構築していくことで、訪れた人に学びと気づきを与えてけるコミュニティが構築されていく。
これにより、地域に健康と繋がりをもたらし、地域の文化が守られ、環境が守られ、地域の発展に貢献し、さらにコミュニティと観光客の関わりが異文化の理解、学びの促進となり、地球規模のマインドセットを持った人を生み出すものになっていく。
これがソーシャルなツーリズムのイメージだ。
このコミュニティを巻き込んだ、文化の創造は地域にユニークさをもたらす。
これが、現代の観光創造じゃないか。
観光客が求めているのは、真のユニークさであり、地域の人が作り上げていくコミュニティそのものなのだ。
他の地域がやっていることを真似っこするのはやめて、このように本質的に地域を見て、創造性あふれる地域づくりをしていく事例をたくさん作っていきたい。
今日の話でも、話してくれた人が地域の歴史を今必死に学んでいると言っていた。
グローバルのレベルで考え、それを地域の文脈に落とし込んで、新たなコミュニティを構築していくプロセスは生半可ではできない。
このレベル間で考えていくためには、研究者としてのエキスパートのナレッジが必ず必要になっていく。
さらに、実行していくには、それに共鳴するプレーヤーが必要だ。
志を共有し、さらに、そのビジョンを互いにシェアし、研究者とプレーヤーが共同していくのは、簡単なプロセスではないと思う。
しかし、これこそが、最近言われている産学民協働の本質的な姿ではないだろうか。
このサステイナブルカフェで、お話をしてもらったStuart氏にもマンパワーを感じた。
人の持つパワーが、社会をポシティブな方向性へと導くためには、協働が必要だ。
いろんなリソースの協働プロセスにも感動を感じる。ワクワクする。
その協働には、方向性が必要だ。
方向性を生み出すナラティブが大きなキーワードになると仮説を持つ。
最近の注目ワード:物語、協働、観光、ボランティア、サステイナビリティ、テクノロジー